「通訳案内士のための益子研修(12月)」レポート

 

 

研修実施団体:  栃木県通訳案内士協会

研修日時:    20091212日(土) 午前930分〜午後330

研修場所:    栃木県芳賀郡益子町内

講師:      大和 知子 先生(益子町在住陶芸家)

参加者;     8

(内訳:栃木県地域限定通訳案内士2名(英)、通訳案内士6名(英・中・西))

 

 

 

 

 

 

 

 

 

研修箇所

 

1.益子陶芸美術館(ましことうげいびじゅつかん)

(益子焼の歴史が学習でき、人間国宝濱田庄司氏など益子の代表的な陶芸作家の作品が展示されている美術館。)

 

2.益子参考館(ましこさんこうかん)

(濱田庄司氏の作品や同氏が海外で収集した工芸品、同氏の作業場等を展示している博物館。)

 

3.つかもと

(益子町内最大の窯元兼販売店。記念美術館や作業工程の見学ができる。)

 

4.大誠窯(だいせいがま)

(伝統的な登り窯で作陶を行っている窯元兼販売店。)

 

研修内容

 

(国土交通省作成の「通訳ガイドスキルアップ・プログラム」)

 

 

 

 

「特定地域の知識」に関する研修

 

 

 

 研修結果

(個人的感想も含む)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 研修結果

(個人的感想も含む)

 

 

1.益子陶芸美術館

  展示作品・資料を見ながら講師大和知子先生による説明を受けて、陶器の工程(土の採取から作品になるまで)、陶器の歴史、

益子焼の歴史(江戸時代後期から現代まで)に関する理解を深めました。人間国宝濱田庄司ほか益子焼に関係する陶芸作家の作品を見学しました。

  コンパクトな美術館で、「益子焼」を知る上ではとても参考になる施設でした。

 

2.益子参考館

  講師大和先生の説明を受けながら、濱田庄司の作品や同氏が海外で収集した工芸品などを見学しました。

また、細工場と呼ばれる土間の工房や萱葺きの建物(現在は喫茶コーナー)もあり、くまなく見学するにはほどよい広さの敷地で、濱田庄司の思いの伝わってくる興味深い場所でした。

 

3.つかもと

  益子町内では最大規模の陶器作製、販売を行っている場所で、実際の工程が見学できます。大和先生の説明を聞きながら見学しました。

  作業場の一角に現在は使われていない登り窯が保存されており、かつての作業風景がしのばれます。

陶器販売所は、益子の陶芸家の作品を展示販売しています。他所で購入するよりも価格は控えめであるとのことです。

敷地内の記念美術館は、築150年の古民家を利用したもので、純和風の2階建ての建物です。展示されている作品も素晴らしいですが、和風の室内の雰囲気もとても良かったです。

 

4.大誠窯

  現在の益子ではほとんど使われなくなった「登り窯」で陶器を作製しているとても貴重な窯元兼販売店。大和先生懇意の窯元です。

JALの機内誌Skyward200911月号英語ページ「益子焼」特集の記事にも取り上げられていて、益子を代表する窯元です。

実際に工房や登り窯を見学させていただき、女将さんから、益子焼や外国人客接遇についての興味深いお話しを直接聞かせていただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

個人的な疑問点の解消

(3点)

 

 

1.陶器ができるまでの工程

  土選び、釉薬の配合、窯の温度、窯の燃料の種類、還元など多岐にわたる工程や科学的な反応、陶芸家の経験や技術がうまく一つにまとまった結果が陶器であることがわかりました。

 

2.「益子焼」とは

益子には、陶芸をやりたい人材が益子外からも集まり、また陶芸家は常に陶芸を研究していて、他産地の陶芸の良い部分を取り入れることから他産地との比較は容易ではないようです。益子で作られる焼き物全てが「益子焼」と言えるようです。江戸時代後期に益子焼の歴史は始まったとのこと。益子の窯業がさらに盛り上がることを期待せずにはいられません。

 

3.陶磁器に関する欧米人と日本人の認識の違い

  英国や独国に滞在経験のある講師の大和先生曰く、「日本の食卓には多 種多様の陶磁器が使われ、それだけ需要がある。海外の陶芸家からも『日本は陶芸をするには最適な場所である。』と思われている。」とのことでした。言われてみると確かに和食レストランで使われる食器の種類は洋食レストランのそれよりも多く、私たちの生活にいかに焼き物が身近な存在であり、焼き物その自体が大切な私たちの文化であることがわかりました。

  普段の生活に深く根付いた陶磁器を使う文化は日本が世界に誇れるもので、私自身、陶磁器に関する興味関心を日ごろから持ち、外国人に熱く語れるようになりたいと強く感じました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

感 想

 

今回の研修は、「陶芸」、「益子焼」をほとんど理解していなかった私には最高の講師と研修箇所だったと思います。一日という限られた時間内で「益子」を知るには限界もありますが、よく練られた研修コースのおかげでとても効率よく研修ができたと思います。

 講師の大和知子先生は欧州滞在経験があり、英国人陶芸家バーナード・リーチ氏にも英国で直接お会いしたという陶芸家で、益子在住約40年。本研修には最高の講師だったと思います。陶芸初心者の我々参加者の多岐にわたる質問にも親切丁寧にお答えいただきました。大和先生なしではこれほど充実した研修はありえなかったと思います。私たちのために丸一日お付き合いいただきこの場を借りて感謝申し上げます。 

また、本研修を企画実施した栃木県通訳案内士協会の松岡典子氏にも感謝申し上げます。12月中旬にもかかわらず、天候にも恵まれ小春日和の中、本当に素晴らしい益子研修になったと思います。

最後になりますが、軽井沢方面に行く際はこれから必ず「横川の釜飯」を注文します。益子製の「陶器の釜」を自宅で大切に再利用したいと思います。

 

 

 

 

 本レポート作成者:増田剛(栃木県通訳案内士協会会員、日本観光通訳協会会員、スペイン語通訳案内士)

 

 

 

 

 

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